映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争2021レビュー

戦車と月 映画ドラマ関連

今年のホワイトデーに、パートナーと一緒に30年ぶりに、ドラえもんの映画を鑑賞しました!
ドラえもんは、子供の頃から好きでテレビで鑑賞していたのですが、Twitterでもドラえもんの番組が話題になっていたので、再び毎週鑑賞することにしました。其の本編のエンディングで、コロナで延期になった本作の宣伝を見ているうちに、だんだんと興味が湧いてきて映画も鑑賞することになりました。

スポンサーリンク

映画 ドラえもん のび太の宇宙小戦争2021情報

まず、こちらの作品は、藤子・F・不二雄さんが劇場用作品として、月刊コロコロコミックに1984年8月号から1985年1月号まで連載されていた作品です。
私は恥ずかしながら、ドラえもんの映画が連載されていることを今回の映画をキッカケに知りました!
(いままで、連載ではなく映画のために書きおろしで一気に1本の作品が執筆されていたと思っていました)しかし、映画のために書き下ろしで、連載される漫画作品というのは今でもめずらしいのではないでしょうか?

原作を元に作られた劇場版の映画は、1985年の3月16日に東宝系で公開されました。私は原作及びこの旧作映画を未見だったので何も知らない状態で、新作の映画を鑑賞することになりました。
(以下の文章で旧作と原作についても触れていますが、新作映画を見た後で、改めて旧作映画と原作を拝見しました)

新作映画のストーリー(公式サイトより)

映画 ドラえもん のび太の宇宙小戦争2021特報(公式サイトより)

先述したストーリーや登場人物など情報が盛りだくさんなので是非、こちらの公式サイトをご覧ください!

映画を鑑賞しての感想レビュー(ネタバレアリ!)

今回の新作を見てのレビューを書いてみたいと思います。ネタバレもあるので、観賞予定の方は、観賞してからまたお越しください。

まず、作画が旧作よりクオリティーがあがっている。敵の宇宙船のデザインも格段にカッコよくなっていたし、やスネ夫がつくる戦闘機なども使用する登場人物によって色分けされたりとカラフルになっていました。本編アニメのエンディングにもチラチラと予告が流れていましたが、普段のアニメよりも作画が丁寧にみえました。次に特に印象的だった登場人物について触れてみたいと思います。

しずかちゃんについて

今回の映画のしずかちゃんが、なんとも勇敢で彼女はこんなに強い人だったのか?と驚く場面がいくつもありました。パピがしずかちゃんの身代わりとなってギルモア達に捕まる時も、そのまま猫に乗って逃げれば助かるのに、彼を追って引き返したり、のび太たちについていくだけでなく自分も共に闘おうとスネ夫に戦闘機を扱うレクチャーを受ける(内心、オイオイ!あんたも闘う気なのか?と思ってしまいました。)そして飲み込みも早くあっという間に戦闘機を扱うことが出来てしまう。

大量に向かってくる敵の戦闘機に対していざとなったら、臆病風を吹かせていたスネ夫を、叱咤激励することもなく、彼が逃げる時に脱げてしまった靴をそっと置いてスネ夫の前から立ち去る…。旧作でも説得することはありませんでしたが、キッ!とスネ夫を睨みながら号泣している彼女は、表情だけ見れば彼を責めているようにみえたのですが、今回の新作では、のび太たちもその場にはいなくて、身内のパーティーは、後は自分とスネ夫だけで心細いはずなのに、どうして闘いにいかないのか!と無理強いもせず、あとは来るか来ないかは、スネ夫に任せる…!と独り戦闘機に乗りこんで「やれるだけのことやるしかないんだわ!」と戦いに挑む!という行動を取った彼女は、本当に強い人だなと思ったのでした。

パピ大統領について

ツイッターで感想やレビューを見ていると、概ね好評のようでしたが、一部の原作ファンから批判もされていました。その批判の内容で気になったのが、パピ大統領の国民に向けての演説がある部分です。それを国民に同情を買うような小者の言動であると批判されていましたが、私は旧作のように裁判所で敵側だけが聞いて居る場所で訴えるより、国民に向けて演説する方が、国民の反戦の士気が上がるし、終盤にギルモアに対して国民達が立ちあがったことに説得力があると思うのです。パピは、国民を信じているのでしょうが、ギルモアに攻められて不安になっている国民に改めて語り掛けることは重要だと思うのです。

スネ夫について

スネ夫が戦争に巻き込まれて、臆病になってる時、パピが「私だってこわいんです…」とスネ夫にだけ弱みを見せる場面があります。そしてスネ夫に共感しつつ、「でも、あなたの知恵と勇気があったから私は、此処にいるんです。」と励ます。この言葉にとても感銘を受けました。皆の前では、決して弱みを見せない大統領でも怖いことがあり、そしてその人が自分の力を認めてくれた。このことがスネ夫の心の底の何処かには残っていたからこそ、彼は土壇場で勇気を出すことができたんじゃないかと思うのです。

こういうパピだからこそ、国民は彼を信じ、彼の演説を改めて聞いてやはり大統領だ!と、怖くても立ち上がれたのだと納得できるのです。どんな権力者でも、民衆がついてこなければ無力になる…だから怖くても一人一人が結束すれば立ち向かえる。この事を子供に教えることが出来るのは大きな意味を持つと思うのです。

これは、あくまで「小戦争」なのであり、ガチの戦争に巻き込まれる話ではないとの批判もありましたが…いやいや、ピリカ星は、小人の星とは言え、のび太たちも同じように小さくなって実戦で闘っているのだからガチの戦争でしかないと思うのですが。(毎回、彼らは映画では命は賭けているし)
スネ夫が、臆病になって戦いたくない、と悩んでいる姿もリアル過ぎて子供に見せるものではないのでは?という意見もありました。多くの人が言っていますが、今のロシアとウクライナを思わせるような内容なので、余計にそう思ってしまうのもあるんでしょうねえ。

しかし、私はだからこそ今子供たちに見せるべき映画だと思うんですよ。アニメであんなにわかりやすく戦争は怖いものだとか、民衆がついてこなければ権力は成り立たないとか描けている作品は秀逸だと思います。幸いなことに、本作は戦争映画のようにリアルに人が殺される場面もなく、子供たちにもスッと入る内容なのではないかと思います。

この春休み、出来るだけ多くの子供たちが、本作を見て戦争についても考えてくれるきっかけになってくれたらいいなと思いました。大人でも充分楽しめる内容です。ぜひ皆様で、ご覧ください!

DVD &Blu-ray

映画ドラマ関連
スポンサーリンク
スポンサーリンク

コメント