ギャラリーカフェに求めること

ビンテージコラージュ Alice 徒然思うこと

先日、あるギャラリーカフェで個展が開催されていたので、訪問してみた。
正直、なんとも言えぬ居心地の悪さを感じた。

まず、カフェとしてもギャラリーとしても不十分であるということだった。

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ギャラリーカフェの中の様子

カフェの入り口にある個展を紹介している立て看板のようなものがあったが、文字が小さくて何を書いているのか屈んで見なくてはならなかった。
ここで、まず何の展示会をしているのか興味を惹くことが難しいと感じた。

カフェに入ってみると、カフェのスタッフからは何の挨拶もない。声かけもなかった。
展示を見たいなと思ってカウンターにいるスタッフに一声かけると、特に忙しそうにも見えない感じでゆったりとランチの盛り付けをしながら「どうぞご覧ください」と言われた。

注文はしなくていいのか?とカウンターにあったメニューを見るが、メニューと値段だけであとは何も書いていない。

とりあえず、作品を見せて貰おうと店内をぐるりと見渡してみた。
入り口の方にある大きなテーブルに、作品のポストカードがズラリと並べられていていくつかセットになって売られていた。

そのすぐ前に、作品に関するイベントらしきものを宣伝しているチラシが置かれた小さいテーブルがあった。開催者のプロフィールやPRしているものは、何もなかった。

作品は、額縁に入って各客席のテーブルの上に置かれていてその席に付くと見られるように配置されていた。
これでは、誰かがその席についていると他のお客さんが作品をじっくり見ることができないなと思った。

よくある中途半端なギャラリーカフェの特徴

これも、中途半端なギャラリカフェによくある事例であるが、お客さんが座っているテーブル席のテーブルや、壁などに作品を飾られると、作品を観に近づいて作品を見ているつもりなのに、「何をジロジロ見てるの?」と言う雰囲気になってしまい、正直、作品がとても見辛いと感じる。

自分がその立場でも、ゆっくりおしゃべりしたり、お仕事の打ち合わせなどをしたりしているのに知らない人に近づいて来られる方も何だか落ち着かない。

なので、例えば、理想は椅子やテーブルを部屋の真ん中に設置して作品が飾ってある壁の周りの空間は空けて欲しいなあ…と思う。

そうすれば、座席から満遍なく作品を見ることができて、気兼ねなく作品を観ることが出来る。

今まで、永年ギャラリーカフェにて、個展をやらせて頂いたり、他のアーティストさんの展示会に足を運ばせて頂いたりしていて、感じたのだが、作品が見やすいギャラリーカフェが少ないなあという印象である。

そもそも、初めからギャラリーカフェを想定した作りではなく、「ギャラリーを後付けした」様なギャラリーカフェなのでこういうことが起きる。

カフェをギャラリーにすれば集客もできてクリエイターさんも作品発表できてマージンも入っていいかも♪なんて気まぐれの思いつきでギャラリーカフェを運営されても困るのである。

そういう浅ましい考えの店で個展や合同展などの展示会を開催してしまう方も大概である。

私がそこまで思うのは、やはりお客様に作品を通して自分を見て貰おうという姿勢がいい加減だと感じるからである。

お客様は、遠方から時間と労力を使ってわざわざ自分のところへ来てくれるのだからそれなりのもてなしができる場所で、相手の立場に立って作品を少しでも見やすく努めるべきだと考える。

もし、ギャラリーカフェを想定した作りではないカフェで展示会を開催するにしても、できるだけ展示が見やすいように工夫したりプレオープンなど試験的なオープンに友人知人、若しくは、SNSのフォロワーさんなどを招いて第三者の目から見て感想や意見を聞いてみてはどうだろうか。

開催している方は、内側にいるので、どうしても気付くことが少なくなってしまう。
友人知人などは、甘い感想しか持たない傾向があるので、フォロワーさんなどあまり親しくない人に見てもらった方が、冷静で厳しい意見が聞けるかもしれない。

やっぱり、そういうふうに、クリエイターやアーティストと一緒により良いギャラリーの空間を作っていってくれるギャラリーカフェが理想だなあ。とつくづく思う。

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